mardi 8 mars 2011

ぼくは株主だよ!のつづき


(写真はヴィスコンティの「山猫」を観劇中のスペンサー卿)

彼の名前は難解で、ハーミッシュ・アレクサンダー・アルフレッド・ジョージ・(他にもたくさんミドルネームがあるらしいけど、たくさんありすぎて私も良く知りません。) ポポフ・ブラブラツキー・タッシェンシュトゥク(ドイツ語で、ハンカチとかちり紙とかそういう意味らしいです)・スペンサーといいます。誰からもまともな名前で呼んでもらえたことがありません。「Sirじゃなくて、ハーミーって呼んでもいいよ」とか「サーシャって呼んでくれてもいいよ」といっても、(彼に言わせると)恐れ多くて誰もそう呼んでくれないそうです。

お父さんはエリザベス女王をお守りする役目を得たテディベアの貴族で、現在はウースターシャーのお屋敷に住みウースターソースを製造することで多大な利益を得ているそうです。お母さんは、半分オーストリア熊で半分フランス豚の血がまじっているそうです。ハプスブルグ家に仕えたお家なんですって。で、ロシアの貴族熊とか、他にも貴族犬の血をひいているので、「犬みたいね」「くまみたいね」「ぶたみたい」「ねずみみたい」(一番最後の言葉は私の母のみがいった感想)などと、異なった印象を他人には残すみたいです。本人もそのあたりは慣れっこのようです。

そんなわけで、ヴィスコンティの「山猫」は大好きな映画で、もうすでに1万回はみたとのこと。

彼の数奇な人生の紹介はまた今度。